業務改善・自動化

動いている間は忘れていた――GoogleカレンダーからExcelへの自動転記を、PC移行後にClaudeと復元した話

Googleカレンダーから社内のExcel行動予定表へ予定を自動転記していたPythonツールが、PC移行で止まりました。旧PCのバックアップから仕組みを探し、Claudeと一緒に復元した記録です。

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新しいPCへ移行してから、ある朝気付きました。

行動予定表が更新されていない。

会社では、全社員が共通で使っているExcelの行動予定表があります。

誰がどこへ行くのか。午前と午後にどんな予定があるのか。社内では、このExcelを見れば分かるようにしています。

一方、自分の予定管理にはGoogleカレンダーを使っています。

外出先で予定を確認するなら、スマートフォンですぐ見られるGoogleカレンダーの方が便利です。予定を追加したり、時間を変更したりするのも、こちらの方が使いやすい。

どちらにも、それぞれ使う理由があります。

ただ、一つだけ以前から面倒に感じていました。

同じ予定を、GoogleカレンダーとExcelの両方へ入力することです。

Googleカレンダーがあっても、Excelを残した理由

この仕組みを作った当時、Google Workspaceはすでに会社で使っていました。

当然、Googleカレンダーを社員同士で共有する方法があることも分かっていました。

それでも、Excelの行動予定表を残していたのには理由があります。

この行動予定表には、単なる予定だけではなく、有給休暇の管理機能も入れていました。

誰がいつ有給を使ったのか。あと何日残っているのか。そういった情報も、普段見る予定表の中で確認できるようにしていました。

有給管理だけを別の仕組みに分けることもできます。

ただ、自分としては、予定と有給が同じところで見える方が管理しやすかった。だから、Googleカレンダーへすべてを寄せるのではなく、Excelの行動予定表もそのまま使うことにしました。

その結果、

Googleカレンダーにも予定を入れる。

Excelにも同じ予定を入れる。

という二重入力が残りました。

正直なところ、避けたかったのはここでした。

そこで、

予定はGoogleカレンダーへ入れる。

Excelには、その内容を自動で写す。

という形にしました。

Googleカレンダーをやめるわけでもない。Excelをやめるわけでもない。有給管理を切り離すわけでもない。

同じ予定を二回入力する作業だけをなくす。

そのために作ったのが、Googleカレンダーの予定を読み取り、社内のExcel行動予定表へ転記するPythonのツールです。

旧PCに残っていたファイルの更新日時を見ると、少なくとも2026年4月30日には、この仕組みを作っていたようです。Claude Codeの履歴にもセットアップ作業が残っていたので、当時はClaude Codeを使いながら作っていました。

最近、別の会社でも、複数のカレンダーへ同じ予定を入力するのが面倒だという話を聞くことがありました。

全社で使うカレンダー。部署で使うカレンダー。個人で使うカレンダー。

それぞれに使う理由はあっても、同じ予定を何度も入力するのはやはり手間です。

どれか一つの道具へ無理に統一するのではなく、元になる情報を一か所に決めて、必要な場所へ自動で渡す。自分の場合は、Googleカレンダーを元にして、Excelの行動予定表へ転記する形にしました。

動いている間は、ほとんど意識していなかった

一度仕組みを作ってからは、このツールをほとんど意識することがなくなりました。

PCを起動する。少し待つ。Googleカレンダーに入れてある予定が、Excelの行動予定表へ反映される。

それだけです。

毎朝コードを開くわけでもありません。どのファイルが動いているのかを確認することもありません。

そのうち、

PCを起動すれば勝手に動くもの。

になっていました。

だから、新しいPCへ入れ替えたときに止まって、初めて困りました。

仕組みを作ったことは覚えています。GoogleカレンダーからExcelへ転記していたことも覚えています。

でも、何というフォルダーだったのか。どのファイルを起動していたのか。どうやってWindowsの起動時に動かしていたのか。

細かいところは、ほとんど覚えていませんでした。

なくしたわけではない。でも、どこにあるのか分からない

完全に消えたとは思っていませんでした。

PCを入れ替える前に、旧PCのローカルに置いてあったデータをNASへまとめて退避していたからです。

たぶん、NASに置いた旧PCのバックアップのどこかにはある。

ということは分かっていました。

ただ、どれなのかが分かりません。

そこで今回は、Claudeのチャットで相談しながら探していきました。

最終的に、旧PCのバックアップの中からツール用のフォルダーを見つけました。中には、Pythonのスクリプト、起動用のバッチファイル、Googleカレンダーとの認証に使うファイルなどが残っていました。

ようやく、以前作った仕組みの実体が見つかりました。

コードを読むと、昔の自分が作った仕組みが戻ってきた

見つけたPythonのスクリプトを確認していくと、当時何を作ったのかが少しずつ分かってきました。

Googleカレンダーから当月の予定を取得する。

NASの共有フォルダーに置かれているExcelの行動予定表を読み込む。

該当月のシートと自分の行を探す。

予定の開始時刻が12時より前なら午前、それ以降なら午後として、行先、時間、内容を書き込む。

そして、更新したExcelを保存する。

人間が行うなら、

行動予定表を開き、自分の予定欄を整理して、Googleカレンダーを見ながら予定を書き直し、上書き保存する。

ような作業です。

実際には、Excelの画面を開いてマウスやキーボードで操作しているわけではありません。PythonがExcelファイルの内容を読み、必要なセルを書き換えて保存しています。

予定を自動転記する流れ
  1. Googleカレンダー予定を入力し、元データとして使う
  2. ローカルPC上のPython予定を取得し、書き込む月、行、午前・午後を整理する
  3. NAS上のExcel行動予定表該当するセルを書き換えて保存する

NAS上にあるExcelであっても、PC側からその共有フォルダーへアクセスできる状態なら、Pythonから読み書きできます。

Googleカレンダー側は読み取りだけで、カレンダーそのものを書き換える処理はありません。

一方、Excel側には一つ重要なルールがあります。

同期するとき、自分の行の予定欄をいったん空にしてから、Googleカレンダーの内容を書き直します。そのため、Excel側へ直接書いた予定は、次の同期で消えます。

この仕組みでは最初から、

Googleカレンダーが元データ。

Excelの行動予定表は、その写し。

と決めていました。

二つのカレンダーを相互に同期させるのではなく、元になる情報を一つにする。今振り返っても、この考え方自体は分かりやすかったと思います。

戻すだけのはずが、三つのところで止まった

実体が見つかれば、あとは戻すだけです。

NASからツール一式を新しいPCへコピーする。必要なPythonのライブラリを入れる。Googleカレンダーから予定を取得できることを確認する。NAS上のExcelへ書き込めることを確認する。最後に、PCへログインしたときに自動で動くようにする。

文字だけで見ると、それほど難しい作業ではありません。

ただ、実際には何度か引っかかりました。

1. 起動用のファイルに、旧PCのパスが残っていた

最初に見つかったのが、起動用のバッチファイルでした。

中には、旧PCの環境を前提にしたパスが書かれていました。以前のPCでは当然動きますが、新しいPCでは同じ場所が存在するとは限りません。

ツールそのものは残っていても、実行するPCが変われば、そのままでは動かない。今回は、新しいPCで置いた場所に合わせて起動方法を修正しました。

長い間触っていなかったこともあり、この辺りは完全に忘れていました。

2. pythonと入力してもPythonが起動しなかった

次につまずいたのがPythonでした。

新しいPCにもPythonは入っています。ところが、テストでpythonと実行すると、Pythonが見つからないという表示とMicrosoft Storeの案内が出ました。

最初は、Pythonを入れ忘れたのかと思いました。

確認すると、Pythonそのものは入っています。そこで、pyを使うように変更しました。これでスクリプトが動き始めました。

ここも、「Pythonが入っているかどうか」と「いつものコマンドで起動できるか」は別の話でした。

3. AIが示した仮のパスを、そのまま使ってしまった

もう一つは、少し違う種類の失敗でした。

ツールを新しい場所へ移した後、自動起動の設定も新しい場所へ向ける必要がありました。

Claudeに手順を出してもらい、それを見ながら設定しました。ただ、その中には、

ここを自分の環境のパスへ置き換える。

という意味で書かれていた仮の文字列がありました。

私は、それをそのまま貼り付けて実行してしまいました。当然、その場所は存在しません。

設定したつもりにはなっていましたが、実際には存在しないフォルダーを向いていました。

その後、指定した場所が本当に存在するかを確認すると、結果はFalseでした。そこで初めて気付きました。

AIが出した手順を実行したことと、目的どおりの状態になったことは同じではありません。

今回は、最後に確認したことで間違いに気付けました。

今回のチャットからは、NASを直接見ることができなかった

復元途中では、もう一つ戸惑ったことがありました。

NASのバックアップの中から探すのであれば、

AIにそのまま探してもらえば早い。

と思いました。

ただ、今回使っていたClaudeのチャットから、社内NASの共有フォルダーをそのまま直接参照することはできませんでした。

ここは少し分けて考える必要があります。

今回のPythonツールそのものは、ローカルPC上で動いています。

そのPCからNASの共有フォルダーへアクセスできるため、PythonからNAS上のExcelを読み書きできます。

一方、AI側から何が見えるかは、使っている環境によって違います。

今回の復元に使ったチャットからはNASを直接参照できませんでしたが、ローカルPC側で動く環境では、ネットワーク共有へ到達できる場合もあります。

つまり、

AIだからNASを見られる、見られない。

という単純な話ではなく、

どの環境で動いていて、そこからNASへ到達できるか。

によって変わる、ということでした。

今回は、その違いを改めて感じました。

バックアップが残っていたから、復元できた

今回、復元できた一番大きな理由は、PCを入れ替える前に旧PCのデータをNASへ退避していたことです。

それがなければ、同じものをもう一度作り直していたかもしれません。

一方で、このツールはもともと旧PCのローカルに置いていました。

ローカルで動かすツールには、ローカルに置く理由もあります。

PCの起動時に動かす。そのPCに入っているPythonを使う。そこからNAS上のExcelへアクセスする。

だから、

ローカルに置いていたこと自体が間違いだった。

とは思っていません。

ただ、ローカルにしか存在しない業務用のツールを、どう保全するかは別の問題です。

今回は手動で退避していたことで助かりました。置き場所やバックアップについては、以前からNASや世代管理の確認を進めているので、今回は深く触れません。

ただ、

復元できたことと、元の管理方法が十分だったことは別。

というのは、今回感じたところです。

今なら別の形も考えられる。でも今回は戻すところまで

今回、以前作った仕組みを復元しながら、

そもそも、この形が今も一番よいのだろうか。

とも少し考えました。

Google Workspaceは、この仕組みを作る前から使っていました。

それでも当時は、有給管理まで含めたExcelの行動予定表を残したまま、二重入力だけをなくす方法を選びました。その考え方自体は、今もそれほど変ではないと思っています。

一方で、今後改めて作り直すのであれば、別の方法も考えられます。

Googleカレンダーを予定情報の中心にして、有給管理だけ別の仕組みで補う。あるいは、Google Workspace側を中心にしながら、今Excelで行っている有給管理まで含めて別の仕組みを作る。

そういった形もあると思います。

ただ、今回はそこを再設計することが目的ではありませんでした。

まずは、今まで普通に使えていたものを、新しいPCでも使える状態へ戻す。今回はそこまでです。

作ったことより、「どう戻したか」の方が印象に残った

GoogleカレンダーからExcelへ予定を転記する仕組みそのものは、2026年4月ごろに作ったものです。

今回、新しい機能を作ったわけではありません。止まっていたものを戻しただけです。

それでも、今回の作業では、いろいろ考えることがありました。

動いている自動化は、だんだん存在を意識しなくなる。

自分で作ったものでも、時間がたてば置き場所や動かし方を忘れる。

コードが残っていても、PCが変わればそのままでは動かないことがある。

AIと一緒に復元していても、示された手順を確認せずに進めれば普通に間違える。

そして、元のデータが残っていなければ、そもそも復元することもできません。

今回、一番印象に残ったのは、

自動化は、動いているときほど忘れやすい。

ということでした。

新しいPCでも、以前と同じ状態へ戻った

現在は、新しいPCでもGoogleカレンダーからExcelの行動予定表へ予定を転記できるところまで戻りました。

PCへログインしてから30秒後に、自動で同期を始める設定も戻しました。30秒待つのは、PC起動直後にはNASへの接続がまだ整っていない可能性を考えたためです。

Googleカレンダーへ予定を入れておけば、NAS上にある社内のExcel行動予定表にも反映される。

以前と同じ運用を再開するための設定まで、ようやく戻せました。

最初にこの仕組みを作った理由は、

同じ予定を二回入力したくない。

という、小さな面倒でした。

Google Workspaceがあっても、Excelの行動予定表には別の役割がありました。だからすべてを一つへ寄せるのではなく、それぞれを残したまま、重複していた入力だけをPythonでなくしました。

それをClaude Codeと一緒に作り、しばらくすると、仕組みそのものを意識しなくなりました。

そしてPCを入れ替えたことで一度止まり、今度はClaudeのチャットと一緒に、以前の自分が作ったものを探し、読み直し、何度か失敗しながら復元しました。

新しいものを作った話ではありません。

以前作ったものを、もう一度使えるところまで戻した。

2026年9月の、そんな作業の記録です。


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